長野県上田市議会 平成22年9月 定例会(第3回)9月8日 会議録
2012-01-06


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◎教育長(小山壽一君)

上田市におきましても発達障害のある児童生徒や特別に支援を必要とする生徒は
増加傾向にあり、学級担任が中心になり、特別支援教育コーディネーターや特別
支援教育支援員と連携して、集団活動に参加できない、あるいは対人関係がうま
くとれない、自分の席で落ちついて学習に取り組めない、情緒的に不安定である
など支援を必要とする児童生徒について、一人一人の状況に応じて寄り添い、き
め細やかな支援に努めております。発達障害などで文字を認識することが困難な
児童生徒がクラスに在籍する場合は、黒板が見えやすいような席を用意し、教員
が近くで個別に指導ができ、子供にとって学習しやすい環境になるようにしてお
ります。また、教科によっては支援員が入り、板書を写す補助や教科書の指さし
などにより学習の支援をする場合もあります。また、文字を見やすくするために、
黒板の周りには飾りつけをしない、必要な部分を拡大コピーする、該当箇所をマ
ーカーで塗るなど、さまざまな工夫も行っております。

電子黒板や大型の液晶テレビは、理科の実験時に顕微鏡に接続し拡大表示をした
り、国語の教科書の本文を拡大表示して電子ペンで自分の意見を書き込み、話し
合ったり、美術の鑑賞の授業でDVDによる画法や構図の学習をするなど、さま
ざまに活用しております。電子黒板や大型の液晶テレビによって文字を拡大表示
したり、美術の鑑賞をしたり、映像を楽しむことは特別支援教育の場面でも活用
できると考えております。

上田市の小中学校では、発達障害などで読むことが困難な児童生徒に対して、上
田養護学校の先生や北小学校のまなびの教室の先生などの協力を得ながら支援し
ておりますが、特別支援教育の現場からは、デイジー教科書を個別支援で使って
みたいという声も出てきております。デイジー教科書は現在幾つかの出版社が提
供しており、財団法人日本障害者リハビリテーション協会にデイジー教科書提供
依頼書を提出すればCD─ROMで提供されることになっておりますので、児童
生徒の学習支援のツールとして特別支援学級などで、試験的に使用しその結果や
状況を見ながらさらに検討してまいりたいと考えております。

また、情報機器を活用した新たなツールであることから、活用に当たっては教職
員の研修は必要不可欠であると考えております。特別支援教育と情報教育の担当
指導主事の協力を得ながら、研修会の持ち方につきましても研究してまいりたい
と考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
[議事録]
[支援技術]

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